平成18年度の事業運営


遺跡の案内人TOPへ

1 どんなボランティア事業なのか
(1)県の登録ボランティア
 このボランティアは、福島県教育委員会教育長が登録認定を行う「登録ボランティア」   です。県の指針に基づき、行政と県民が協力しながら、目標に向かって活動していく事業で  す。
(2)県や事業団のためのボランティアではありません
「遺跡の案内人(ボランティア)」の活動は、生涯学習活動を基盤としています。「ボランティアする人」は「遺跡の案内人(ボランティア)」で、「ボランティアされる人」は見学者である県民です。事業を運営する財団法人福島県文化振興事業団(以下「事業団」という)の業務をボランティアに無償で肩代わりさせるものではありません。
(3)事業の目的は?
埋蔵文化財の公開事業としては、以下の2つを柱としています。
    @ 埋蔵文化財調査の過程を公開すること
    A 発掘調査を通して歴史を解明する意義や感動を県民に伝えること
ボランティア事業としては、以下の2つを柱としています。
    @ 生き甲斐・やり甲斐を感じられる生涯学習活動とすること
    A 遺跡と県民をつなぐ「架け橋」の役目を「遺跡の案内人(ボランティア)」が担うこと(4)事業の担い手は?
以下の三者の協働により、この事業が成立します。
   @ 事業主体は福島県教育委員会(以下「教育委員会」という)です。教育委員会は、事業
    を計画し、必要な予算を確保するとともに、ボランティアの登録や、開発事業者等との
    調整を行います。

   A 事業実施機関は事業団です。教育委員会の方針に基づき、委託を受けて事業を運営しま
    す。ボランティア活動の場と機会を提供するとともに、見学者の便を図ります。ボラン
    ティアと事業団とは主従の関係ではなく、パートナーの関係です。

     B 実働部隊は「遺跡の案内人(ボランティア)」です。遺跡について学びながら、その成
    果を県民に伝えるための諸活動を行います。

(5)なぜこの事業があるのか?
    @「その時」だけのチャンスをより多くの県民に
      地下に眠っていた先人の生活が目を覚ます瞬間を目の当たりにできるのは、発掘調査を
    している「その時」しかありません。二度と体験できないそのチャンスを、何物にも替
    えがたい生涯学習の機会として活用していただきたいと考えています。

    A 遺跡は研究者だけのものではない
      発掘調査に携わる調査員は、過去と未来を通し、たまたま「その時」にその遺跡を調査
    する機会を与えられたに過ぎません。その遺跡を破壊せずに残してきた人たちや、もっ
    とすぐれた技術で遺跡を調査できるはずの未来の人たちに成り代わり、現代人を代表し
    てその遺跡を調査するわけです。ですから、いつの間にか発掘を行い、いつの間にか工
    事に入っているという事態は、国民共有の財産である「文化財」を保護する視点からす
    ると、あってはならないことです。


   この事業は、発掘調査を一般公開するのは当然のことであるという認識に立脚しています。

2「遺跡の案内人(ボランティア)」の主な活動
(1)発掘調査中の遺跡の案内
   @ 公開のしかた
      ・調査現場の稼働期間(主に5月〜11月)において月1回程度、期日を定めて現地を
     公開します。基本的には、月下旬の土曜日を定期公開日にする予定ですが、開催時期
     や場所は現地の状況に応じて決定します。

      ・学校その他団体等からの見学希望があった場合、現地の状況に応じて、定期的な公開     日以外にも現地公開することを検討します。
    A 公開対象の遺跡
      ・数遺跡を選定し、定期的に発掘調査の過程を公開します。
    B 周知の方法
      ・報道機関や県関係の広報を活用するほか、市町村教育委員会を通じ学校・公民館等に
     周知を図ります。

    C 想定している実際の活動
      ・宣伝活動、受付、事前研修に基づく案内用パネル・解説シナリオ等の作成、来訪者誘
     導、来訪者への解説など。

(2)発掘調査現地説明会への協力
    @ 趣 旨
      ・教育委員会等が主催する発掘調査現地説明会の開催時に、写真パネルや解説パネルの作
    成と展示、出土品展示、来訪者誘導等のサポートを行います。

    A 想定している実際の活動
      ・宣伝活動(ポスター・チラシなどの作成や案内の配布等)、受付、休憩所設営、出土品
    展示場設営、直前研修とリハーサルへの参加、来訪者誘導、解説補助など。

(3)調査施設の案内
   @ 趣 旨
      公開日を定め、山下分庁舎や渡利分室において、施設と業務内容を公開します。また、
    学校等の要望によっては、定期公開日以外にも業務を公開する場合があります。

    A 想定している実際の活動
      宣伝活動、受付、施設内の案内 など。
(4)県内の市町村、調査研究機関が実施する遺跡発掘調査・埋蔵文化財に関する展示会
   等への協力

    県内の市町村や調査研究機関等から要請があれば、これらの機関が実施する遺跡の発掘調
  査現地説明会や、埋蔵文化財に関わる展示会や施設の公開、イベントなどにも協力すること  があります。


3 ボランティアの登録について
     ・ 募集主体は教育委員会で、募集機関は事業団です。
     ・満15歳以上(中学生を除く)で、心身ともに健康な方が対象となっています。ただし
    交通費・食事代などは支給されませんので、無償で参加可能な方に限られます。

     ・登録期間は4月1日から翌年の3月31日までの1年とします。

4 ボランティアに対する支援

(1)登録カード(ネームプレート)とユニフォーム(帽子とベスト)
 登録後、登録カード(ネームプレート)とユニフォーム等を貸与します。ユニフォームは、登録の継続がない場合には、返還していただきます。
(2)研 修
 現地公開に先だって行う研修のほか、ボランティア全員を対象とした講義や実習を行い、常に新鮮な目的意識を持って学習できるよう支援します。
 ボランティアの皆さんが講師になって、学習成果を伝達する場合もあります。
(3)活動保険
 ボランティア全員がボランティア活動保険に加入します。この保険が適用されるのは、活動中にけがをした場合、けがをさせてしまって責任を問われた場合、活動先への往復移動中に交通事故にあった場合などです。なお、保険加入に係る負担は発生しません。
(4)ボランティアルーム
 事業団が管理する施設の中に、ボランティア共有の場所としてボランティアルームを設置します。室内は禁煙です。
(5)活動経費
 活動は原則として無償としますが、活動に必要な資料作成の印刷(モノクロ)や配布などについては、その一部を事業で対応します。
(6)活動記録
 ボランティア活動を実施した実績に関しては、事務局が責任を持って管理し、保存します。また、本人の求めがあれば、活動を証明します。
(7)ボランティアコーディネーターの配置
 事業団遺跡調査部内に「遺跡の案内人(ボランティア)」事務担当者としてボランティアコーディネーター(以下「コーディネーター」という)を置き、見学等を希望する県民と、ボランティアの方とをつなぐ窓口とします。
 コーディネーターは、以下のような業務を行います。
    @ 見学申請の窓口を担当します。
    A ボランティアと事業団のボランティア委員(次項参照)、市町村や調査研究機関との連
    絡調整を行います。

    B ボランティア研修を企画運営します。
    C 活動アドバイザーとして活動します。
    D 活動に役立つ情報を提供します。
    E ホームページ等を通じて事業に関する情報を発信します。
    F その他、「遺跡の案内人(ボランティア)」事業運営の事務を担当します。
(8)ボランティア委員会の設置
 事業団遺跡調査部内にボランティア委員会を設けます。ボランティア委員は、通常は発掘調査業務に従事しますが、コーディネーターと連携してボランティア支援を行います。
 ボランティア委員の主な業務は、以下のとおりです。
    @ コーディネーターとの連携
      発掘現場の進行状況、安全状況、事業者との調整スケジュールなどを勘案し、現地を公
    開するという前提で、コーディネーターに情報を提供します。

    A 研修・活動の場の提供
      現地で行う活動のための場を提供します。
    B ボランティアへの情報提供
      ボランティアが現地で活動するために次のような情報を提供します。
       ・安全に関すること
       ・見学者の駐車場所に関すること
       ・発掘調査の経緯に関すること
       ・調査の概要に関すること
       ・見学ルートに関すること
       ・遺構・遺物に関すること
       ・遺跡の年代・性格・課題に関することなど
   C ボランティア事業に関する支援
      その他、開催行事に協力します。
(9)資料の送付
 行事予定やボランティア参加要項等の資料を月1回送付します。ボランティアで組織する遺跡の案内人の会や案内人各人からのお知らせも同封することができます。送付時期などの指定はできません。また、基本的に文書の作成代行などはいたしませんので予めご了承ください。送付日程は以下のとおりです。
     発送:毎月25日頃
     同封する原稿の締め切り:毎月20日まで

5 個人情報の管理
 事業を遂行する上で事業団が知り得た個人情報は、「財団法人福島県文化振興事業団の個人情報の保護に関する規程」に基づき、万全の注意のもとに管理します。

6 今年度の活動イメージ
(1)浜通り地域
 新地町〜楢葉町にかけて、常磐自動車道や阿武隈東道路関連遺跡の発掘調査が多数実施されます。高い調査成果が期待される遺跡も多く、これらの発掘調査の現地公開が主な活動となります。
(2)中通り地域
 県北地域では、事業団山下分庁舎・渡利分室など調査施設の公開が主な活動となります。また、相馬市山上地区(霊山町の近く)で行われる阿武隈東道路関連遺跡の発掘調査現地公開への参加も期待します。
 県中・県南地域では、あぶくま南道路関連遺跡の発掘調査が平田村で実施されます。この発掘調査の現地公開が主な公開活動となります。また、文化財センター白河館‘まほろん’との連携活動も期待します。
(3)会津地域
 会津縦貫北道路関連遺跡の発掘調査が喜多方市で実施されます。この発掘調査の現地公開が主な活動となります。毎年公開をしてきた高堂太遺跡については、これまでの調査成果をふまえた公開活動を期待します。

 遺跡の発掘調査や施設の公開、それに伴う研修などの「遺跡の案内人(ボランティア)」の
  活動については、開催地域にかかわらず、案内人全体から参加者を募ります。

 その他、市町村などから埋蔵文化財関連イベントへの参加要請があった場合には、市町村等
  の要望に基づき、「遺跡の案内人(ボランティア)」登録者から参加を募ります。


遺跡の案内人TOPへ